夜のピクニック 恩田陸
こんばんは。海です。
普段は怠け者の私がなんと一日で二記事書くという、前代未聞のチャレンジをしています。
前記事にも書きましたが、本日はお休みで空いた時間に恩田陸さんの夜のピクニックを読了しましたのでそのことを書こうと思います。
言わずと知れた名本『夜のピクニック』
やっっっっっと読むことができました。。。。。
読もう読もうと思ってはいたものの、なかなか手を付けられずにいました。
いやあ、もうね、読んでよかった。。それに尽きます。
ご存じの方も多いかと思いますが、ざっくりストーリーを説明すると
高校の伝統行事である歩行祭を登場人物たちがただひたすら歩く、という物語。
これといって大きな事件があるわけでもなく、ただひたすら夜通し歩く。
シンプルゆえに、スタートしてゴールするまでの間、学校生活最後の一大イベントという「青春」の真っただ中にいる高校3年生の登場人物の心情変化だったり
全体の風景描写をイメージしやすく、読みやすい一冊でした。
高校時代なんて化石のような遠い昔の話ですが、読み進めていくうちに今私も歩行祭を経験している気持ちになり、青春ならではの登場人物一人ひとりの悩み・葛藤・秘密など、大人になった今高校時代の自分自身と重なる部分を記憶の隅から引っ張りだし、感傷に浸ってしまっていました。
特に、私が在籍していた高校も、競歩会という長距離をただ歩くイベントがあったので、ホコリ被った記憶を掘り起こしてみて、友人がお菓子禁止なのに持ってきてて
先生に見つかって没収されてたなあ、山頂で後ろ向き拳掲げるワンピースポーズで写真を撮ったなあ、途中休憩ポイントでお菓子没収されてた友人が自販機でジュース買ってるのバレてまた怒られてたなあ、帰り話す話題無くなって荷物持ちジャンケンしてたなあ、とか、このまま風化しそうだった思い出が沢山あったことに気づきました。
あの頃は、それが普通なのだと、高校時代における自分を顧みることなんて
ありませんでしたが、今思うと本当にかけがえのない時間で当時の1秒1秒が愛おしく思います。
社会人になり、一人の時間も増え、友人と会うことも少なくなりました。それはそれで普通のことですし、仕事に、自分に没頭するのも素敵なことです。
それでも、久しぶりに連絡を取って、大人になった今ビールで乾杯するのも
今しか作れない、素敵な時間になると思います。
そしてまた時が経って思い返すと、違った風に感じるのではないでしょうか。
そうやって色褪せない時間を何個も作って、何回も思い返していきたいです。
なんだか、今日はポエマーチックになってしまいました(笑)
後半自分の話しかしてないけれど、あの日、あの時、あの場所の思い出を
振り返るきっかけになる一冊になっていますのでぜひ!(小田和正みたいになったのはわざとです)
薄ら恥ずかしいので今日はここまでにします。
また明日も、気楽にいいことがありますように。
おやすみなさい。